珍獣屋 渋谷店で珍味を堪能してきた話

zomです。

最近長文を書いていないせいか以前みたいな書き方ができなくなったので簡潔に書いていきます。

この記事には人によっては不快になるような画像、具体的には虫食、爬虫類食、いわゆるゲテモノなどが出てきます。 上記について理解いただける方だけ閲覧してください。

2020年7月の4連休の週の始めにとあるマンガが発売されました。

アタマの中のアレを食べたい

アタマの中のアレを食べたい

アタマの中のアレを食べたい アサギユメさん著

生き物マンガ成分もある、珍味グルメマンガと見せかけて旦那さんとの惚気マンガという属性もりもりのマンガです。 ちなみにその旦那さんである鯨川リョウさんのマンガ「秘密のレプタイルズ」の影響で私はレオパを飼い始めました。

そんな縁もあって買ったこのマンガで珍獣屋というジビエ居酒屋の話が載っていました。 そこで一番気になったのはエゾシカの脳みそ。

アサギユメさん著 アタマの中のアレを食べたい(1) 電子版p72 4,5コマ目
アサギユメさん著 アタマの中のアレを食べたい(1) 電子版p72 4,5コマ目
アサギさんによる感想はマンガを購入してご確認ください。

これがいかにも美味しそうで「食いてぇですわ!(唐突なお嬢様)」と思ったのです。 そしてこのマンガを買った翌日に珍獣屋さんからまさかのツイート。

この4連休から食べれる、とな…? 行くしかないでしょう。 ということで行ってきました。

珍獣屋 渋谷店 看板

4連休とはいえコロナ禍の真っ只中の16時という時間帯だったため貸切状態での入店。店員さんも店長さん一人のワンオペで、いろんなエピソードを交えた接客をしてもらいました。

珍獣屋 渋谷店のメニュー(2020年7月24日時点)

ヤギの金玉刺し、サメの刺し身やカエルの唐揚げなんかはなかなかジビエの店でも食べれなさそうで興味を引きました。

まずはワンドリンク制ということでお酒をオーダー。 メニューにはないけど今日はお出しできるということで3種類のお酒を見せてくれました。

用意された三種類の酒

左から、ハブ酒、ゴキブリ酒、昆虫酒です。

ハブ酒ゴキブリ酒昆虫酒

ハブ酒は滋養強壮的な意味合いで一度は飲んでみたいと思っていたのでちょうどよかったです。

他の2つはなかなかに覚悟がいりました。

アルコール度数も20度程度と高めで、最初の一杯はビールなりハイボールなりでガッツリ喉を潤わせたい気持ちもありましたが、ここはせっかくだからということでゴキブリ酒にしました。

ゴキブリ酒

ゴキブリ酒

5種類のゴキブリをレモンと焼酎と漬けたお酒とのことです。 乾杯。

ゴキブリ酒は砂糖が入っていないのか甘味は全くない。味にゴキブリ要素は特に感じない。

半分くらい飲んでから気づいてしまった。

たしかにそこにいるという存在感

目が合っている。

せっかくなのでこれだけを最後に食べたけど特に味はなかったです。

さて、肝心の飯です。

鹿の脳味噌ソテー

鹿の脳味噌のソテー

着席して真っ先に「今日は脳がお目当てです」と言ったらそれがそのままオーダーとして通ってしまい、一番最初に出てきました。

見た目はたしかに脳だけど、今まで生きてきて白子とかフォアグラ、牛ハツなどを見てたら別に取り立てて騒ぐほどのもんでもないなーという感想。

箸で崩してみると、おぼろ豆腐のようなほろっとした柔らかさ。口に入れると濃厚なねっとりとした舌触り。 お味の方は、めちゃめちゃうまい。白子、もしくはあん肝のような濃厚さ。「めちゃくちゃに美味ェですわ!」と私の中のお嬢様もご満悦。普通にフレンチコース料理のメインディッシュになれるレベル。 バター醤油にんにく?の濃いめの味付けが濃厚な脳味噌にマッチしていてお互いを高いステージへと引き上げてる。濃厚という単語を使いすぎ問題が起きている。 うますぎる。ワインとかで合わせて食べたい。が、現実はゴキブリ酒で頂いてました。厳しい現実。

続いて、サソリの唐揚げ

サソリの唐揚げ

尻尾の毒針が残ったままなので気をつけて食べてくださいとのこと。

確かに棘が見える。 先端だけ先に手でむしって注意深くかじってみる。 特に味はない。結構硬めの殻をガリガリといただく。

その後、部位別に添えられていたレモンを絞ってかけて食べる。

ハサミ

めっちゃ硬い。 噛み砕けるけどバリバリという音が店内に響くレベル。 蟹みたいにハサミの先に肉が詰まってる。 殻なのか肉なのか分からんけど若干の旨みも感じる(揚げたときの味付けの可能性もある)

顔〜胸

美味い。 殻がいつまでも噛んでられるレベルに歯応えがあるのでおつまみに欲しい。 油断すると殻が歯茎に刺さる。

柔らかめですぐに噛み砕ける。パリパリ食感。

お腹

薬、漢方のような臭み。弱い正露丸みたいな感じ。

部位によって味が違うものだなぁと。

ヤモリの唐揚げ

ヤモリの唐揚げ

頭からかぶりついてみたが、アゴ周り?にどうにも噛み切れないところがあり部分的に取り除いた。例えると魚の鱗を口に入れたときのような感じ。 それ以外の骨は硬いものの噛み砕けないこともなく食べていく。

皮に独特の匂いがある。 臭いとは言わないけどあまり食べたことのないような風味。

肉は「こういう魚もいた気がする」というような噛んだ時のばらけ具合。 内臓を取り除いている関係で可食部という意味で肉は少ないけど揚げてるのもあって食い出がある。

ちなみにトッケイヤモリだったそうな。

スズメの唐揚げ

スズメの唐揚げ

スズメは丸焼きを京都の伏見稲荷で食べたことがあるので美味いのを知っている。 伏見稲荷の焼きよりも揚げてる分、骨が柔らかくて食べやすい。(焼いたものは骨の一部が噛み砕けずしゃぶる感じだった)

身は(揚げているから?)黒く、ぎっしりと詰まってて普通の鶏肉とは一線を画す。

一番美味いのはアタマ。脳味噌がレバーみたいな風味でうまい。

ここらでゴキブリ酒もなくなったので代わりにハブ酒

ハブ酒

泡盛に日本最大のホンハブと香草を漬け込んだものだそうで、アルコール度数は40度とのこと。 もちろんハブ酒なので滋養強壮にばっちり。 香草のおかげなのか、ハブの風味とか臭みとかそういうのは特に感じず、ほんのりバニラのような甘さもありウイスキーに似た味わい。 もちろん度数は高めなのでそのあとに喉にカッとくる感じもあるのだけど、度数の割には飲みやすいなー、という印象。

香草を漬けた酒ってオシャレでいいな、なんか試してみたいな、と思った。

食べ物もなくなったが、お腹的にあと1品くらいしか行けなさそう。

食事の最後は今日のイチオシというヤギの金玉刺し

ヤギの金玉刺し

今までの揚げやソテーと違ってナマ。さすがにナマはいろいろと怖いけど、イチオシされたらしょうがねぇ。

まず匂いを嗅いでみるも醤油と生姜で特に匂いが感じない。

実食。

生臭さはないけど、今までに食べたことのない独特の風味はある。が、そんなに気になるほどでもない。 食感は貝類でこういうのいるよね、という印象。少し噛み切りづらい生の帆立といったところか。 「これ、深海で生息している貝なんですけど」って寿司屋とかで出されたら納得しちゃうと思う。 (生姜と醤油で食べることで魚介類を彷彿とさせているような気もする。)

他にガッツリ肉というところでワニも食べたかったのだけどお腹具合で断念。 またウーパールーパーの一本揚げも頼んだけど、いいサイズが入らなかったのでオススメしないということで断念。

最後に締めの異物混入プリンをデザートでいただく

異物混入プリン

ふんだんに使ったフライドミルワームでプリンが覆われ、わずかばかりのコオロギ、そしてバッタの足が3本トッピング。 この分量だと何が異物なのやら。

せっかくなので一種類ずつ個別にいただく。

ミルワーム

味は完全にナッツ。特にクセもない。 皮の食感はポップコーンの皮みたいな感じ。

バッタの足

完全に魚の骨煎餅。うまい。

コオロギ

味は特になんとも言えない。ミルワームみたいにナッツ風味でもないし、かといって苦味や臭みがあるわけでもない。 サクサクして普通に食える。

自分が飼っている爬虫類になった気分だ。

プリン

生プリン風ということでトロトロしててめっちゃうまい。

最後に

自分が脳を食べてるくらいのタイミングで飛び込みの客(1名様)が来店してた。そのお客さんが虫5種揚げを頼んでいた。その中にセミがいて店長さんの説明が「こちらのセミツクツクボウシ、国産の天然です」と紹介していた。つまりそこらへんにいるやつ捕まえたやつやんけ!と頭の中でツッコミを入れて一人で笑った。

その他にもいろんな話を店長さんとさせていただき、楽しくも美味しいひとときを過ごしました。

ぶっちゃけお会計はビビるほど高かったんですけど、まぁ4連休に旅行も行けずに少しくらい贅沢してもえぇやん?

次は是非ガッツリ肉系ともう少し虫系を食べてみたいですね。