シミの広告が嫌いなのでシミについて調べた

まとめサイトとかを閲覧していると出てくる広告。ゲームやSEOコンサル、マンガ、ショッピングといった様々な広告があります。一般的に広告は自分の趣味嗜好を捉えて表示されるターゲティング広告なるものが使われていますが、必ずしもそうではないケースもあり、自分に関係のない広告が表示されることもありWebサイトの訪問者からは忌避される傾向にあります。

そのなかで特に私が嫌っているものがあります。それは理美容系の広告です。理美容系の広告の多く(体感)はコンプレックスを刺激するようなクリエイティブにしており、ダイエット系であれば太った男性の上半身裸の画像が使われていたり、オーラルケアの広告であれば歯の黄ばみや黒ずみをドアップで写したり、美白系であればシミが多い人のドアップの画像が使われたり。

サイトを見たいだけなのになんでそんな不快なものを目にしなければいけないのか、という憤りを覚えます。 そして長い間目にする広告の一つにシミの広告があります。

綿棒で軽くこするだけでシミが取れる。

は????? シミを綿棒で???? こする?????? 取れる???????? お前シミの原理知ってるんか???????

と怒りを覚えたのですが、冷静に考えると自分自身もシミの原理を知ってるわけでもないのでこれを機に調べました。

www.shiseido.co.jp

シミとは、皮膚の中に、メラニンが蓄積され地肌の色よりも濃く見える部位のこと。 (中略) メラニンが排出されず皮膚内部に蓄積され、シミとなります。

www.kao.com

その中で表皮は、わずかに0.2mm程しかありません。しかも表皮はさらに4層に分かれ、表皮の一番外側に位置する角層は、たった0.02mmしかありません。

ulysses-clinic.com

(1)角質層(かくしつそう) (2)顆粒層(かりゅうそう) (3)有棘層(ゆうきょくそう) (4)基底層(きていそう) 基底層(きていそう)とは、表皮内の最下層に存在し、真皮層との間に構成されている薄い膜のような部分です。 新しい細胞を作り出す役割をもっており、シミの原因であるメラニンを放出するメラノサイトも基底層(きていそう)に存在しています

0.2mmの底の部分でメラニンが作られて表面になる角質層までの間に黒くなった皮膚の層がある、というイメージですね。

つまり綿棒でこすってシミがなくなるということは綿棒で0.2mm近くえぐり取ってるとでも????

また皮膚科や医科大学のサイトを見ると、トレチノインとハイドロキノンという塗り薬でターンオーバーを強めることでシミを薄くするということもできるようです。

www.jichi.ac.jp

トレチノインは表皮の細胞を活発に増殖させるために、表皮の細胞はどんどん押し上げられていき、そのときにメラニン色素を一緒に持って上がっていき、2~4週間でメラニン色素を外に出してしまいます。

fujiidaira-hifuka.com

ハイドロキノンメラニン合成酵素であるチロジナーゼの阻害剤であり、さらにメラニン色素を作るメラノサイトに対して細胞毒性があります。すなわち、しみの原因であるメラニン色素を作らせなくする漂白剤です。 (中略) 2~8週間ほどで薄くなります

ただし引用したとおり2週間から4〜8週間とそれなりに長期間の治療を伴うものです。

以上のことから私は、広告から連想されるような綿棒でこするだけで即座にシミが消えるという事象は嘘だと見なし、今まで以上に嫌悪感を高める結果となりました(?)

でも皮膚科でシミを薄くする薬が処方できるってことを知れたのは収穫でした。美容クリニックの広告で見た「レーザーでシミを除去!」みたいなのしか選択肢がないのかなぁと思っていたフシがあったので。 何事も調べてみるってのがいいですね。